生体実験

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地球の衛星軌道を周るネオガイア星人の調査船に、以前ネオガイア本星に送り出していた自動操縦の小型宇宙船が戻ってきた。送り出す時に積んだ地球人の内臓標本や生体実験のデータは、全てネオガイア星で引き取られ、かわりに、新たな生体実験の企画書や指示書が山のように積んであった。それに必要な実験機材も積載されていた。ソクラテス船長は企画書を読みながらうんざりとした。

「やれやれ、よくも、まあ次から次へと・・人使いの荒い奴らだ。」

企画書の中には興味本位としか思えないものもあったが、拒否する訳にもいかず一つ一つこなしていくしかなかった。ソクラテス船長は生体実験担当者のアテナとビーナスに企画書を渡して、綿密な打ち合わせをし、それに基づいて捕獲担当のアリストテレスに地球人の実験体の捕獲を命じた。アリストテレスは26歳の中学校の音楽教師を転送ビームで捕獲した。授業中を瞬間移動で捕獲された音楽教師、森宮千夏は状況を把握出来ないまま、実験室へ連れてこられた。アンドロイドが森宮千夏を手術台に仰向けに大の字に固定した。

「まず、この実験から始めましょう」

アテナがビーナスに一枚の企画書を見せた。それは、もっとも興味本位と思われる実験の企画だった。内容は、人間の若い美しい女性を犬に近い姿に改造し、生きたままネオガイア本星に送れというものであった。ビーナスは怪訝な表情をした。

「何のためにこんな実験を?」

「おそらく、本国の、政府に影響力のある金持ちの誰かが自分のペットにするために宇宙科学省を動かしたんじゃないかしら。でもそんなことは私達には関係ないの。私達はただ、指示通り仕事をすればいいのよ」

アテナの推測は当たっていた。ネオガイアの財閥の一族の一人が自分の飼っているオスの愛犬(シェパードに似たネオガイア原産の大型犬)、の妻に人間の女犬を娶らせようと思いついたのだ。企画書にはこと細かに女犬の完成図が描かれていた。アテナとビーナスはそれに基づいて千夏の手術を始めた。

まず、ビーナスは千夏の着ている女教師らしい、地味な色合いのブラウスとスカートを引き裂いて全裸にすると両手の指を一本づつ、根元から切断にかかった。いつものごとく、麻酔は無しである。レーザーメスで一本を切断する度に千夏はこの世のものとは思えない叫び声をあげた。

「ぎゃあああ!痛い!痛い!やめてーっ、あなた達なんてことするの!」

千夏は叫び声を上げ続けたが右手の指を全部切り落とされ、左手の指を1本切り落とされたところで気絶した。ビーナスは構わず、残りの指を全部切り落とすと、一旦、電撃棒で千夏の意識を覚まさせた。このところ、ビーナスにも仕事への不満、ストレスがつのり、そのはけ口に実験体の苦しむ姿を見て、憂さを晴らしたいのだ。もともと、ネオガイア星人の先祖は、約2000年前に地球よりグレイによって拉致されてから、長い年月、奴隷、家畜として虐待され続けてきた。その影響で、現在のネオガイア星人も遺伝的記憶で、倒錯した性癖を持つものが多い。ほとんどのネオガイア星人は、一件、常に冷静で論理的に見えるが、一皮剥けばその内面は恐ろしくゆがんでいるのだ。千夏は目を覚ますと、両手の指の切断面からくる激痛と、指が無くなってしまい、子供の頃から練習し続けてきたピアノがもう弾けないという絶望感に狂ったように泣き喚いた。

「あああ!あたしの指が・・誰か、助けてーっ!」

ビーナスはサディスティックな笑みを浮かべると、次は両脚を足首のところで切断した。そしてさらに膝のところでもう一度切断した。ふくらはぎの部分を捨て去ると足首の部分を、直接膝に癒着させた。足のつま先が普通どおり動くように、慎重に神経もつなぎ合わされた。これで、犬のように四つん這いで歩いた時に前足と後ろ足の長さが揃うのだ。その間、何度も、千夏は失神したが、その度に電撃棒で叩き起こされた。ビーナスはサディスティックな欲望に目覚めたようだった。その次にビーナスは、永久脱毛機で千夏の頭髪を引き抜き始めた。これも、指や足の切断の時ほどではなかったが、相当な痛みだった。10分ほどで千夏の頭は丸坊主にされた。毛根から抜き取っているので、二度と髪の毛が生えてくることはない。次にビーナスは自動入墨ペンで千夏の鼻の頭を黒く着色した。犬の鼻の頭を模したつもりだった。当然入墨なので死ぬまで消せない。顔の改造の仕上げとして、両耳が切り落とされた。そして変わりに、千夏の不要になったふくらはぎの皮膚を使って、子犬のたれ耳のような形の生体部品がつくられ、元の耳のあった場所に有機接着剤で取り付けられた。肉体に取り付けられた生体部品は神経や、血管も通っており、通常の体の感覚と全く変わらない。最後に問題となったのは尻尾だった。結局、どうしたものか困っているビーナスにアテナがアドバイスし、先ほど切り落とした千夏自身の指をつなげて尻尾を作ることにした。一本一本の指の骨と神経をつないでいくのは骨の折れる作業だったが、ようやく、出来上がった尻尾は尾てい骨の先に取り付けられた。もちろん、神経も繋げられたので、千夏自身の意思で尻尾を振ることも出来る。手術が終わると、傷口の回復を待つために、しばらく、時間をおくことになった。千夏は悪夢のような現実に手術が開始されてから12度目の失神で意識を失った。

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