生体実験

18

「おい、早く宇宙船をワープさせろ」

真弓が苛立って叫んだ。早くネオガイア星に到着しないと、その前に睡眠不足で真弓の体力が尽きてしまう。銃を突き付けてソクラテス船長を人質に取った、真弓の周りは自分が撒き散らしたオシッコやウンチで悪臭が立ち込めていた。

「連続ワープは人体に悪影響を与えるんだ。」

ソクラテス船長は言い訳をした。事実、戦闘中やむを得ず、連続ワープを繰り返した宇宙戦艦の乗員が、ワープによる振動で体中の細胞が破裂して全員死亡したという事例がある。

「うるさい!悪影響がなんだ。今すぐ、お前の頭を吹き飛ばしてやろうか」

真弓の目は睡眠不足で赤く充血し、血走っていた。ソクラテス船長は仕方なくパイロットのプラトンにワープするように命じた。

「ワープします。」

プラトンが告げて、宇宙船が超空間に入るため振動した。その影響で、乗員全員の気分が悪くなった。とくに睡眠不足の真弓は目まいと吐き気を催し、思わずよろめいた。まさにその瞬間、司令室のドアが開き、サイボーグ四足の健吾に跨った、同じくサイボーグ明日香が突入して来た。明日香は左腕の

レーザー銃をかまえ、真弓に狙いをつけた。

「やめろ!こいつの体には核爆弾が仕掛けられている、殺さずに取り押さえるんだ!」

ソクラテス船長が怒鳴った。明日香はレーザー銃を撃つのを諦め、真弓に飛び掛った。真弓とっさにレーザー銃を数発撃ち、そのうち一発が明日香の腹に命中して黒こげの穴を開けたが、それぐらいのことでは、明日香の突進を止めることが出来なかった。明日香は真弓を取り押さえるために真弓の体に覆いかぶさった。しかし、明日香の両腕はレーザー銃とレーザーサーベルに改造されている。うまく真弓の体をつかむ事が出来ない。真弓は難なく、明日香の体をすり抜けたがそこへ、四足の健吾が飛び掛った。健吾は両手、両足でがっしりと真弓の体を押さえ込み、股間にチンポの代わりに取り付けられたレーザー銃を真弓の体に突き付けた。

「動くと撃つぞ」

健吾の脳内コンピューターが指示したセリフだった。

「撃てるもんなら撃ってみな!核爆発で、お前ら全員お陀仏だよ!」

真弓は脅されて、なす術もない健吾の腹に蹴りを入れて引き剥がすと、ソクラテス船長を再び盾に取ろうとした。両者の間に体勢を立て直した明日香が割ってはいる。

「どけええっ!」

真弓がレーザー銃で明日香の胸を撃った。レーザー光線は明日香の左胸に取り付けられた拡散ビーム砲に当たった。その衝撃で拡散ビーム砲が暴発した。

「うわあああ!」

細かい光の粒子が司令室中を駆け巡り、そこにいた全員に無数の焼けどや裂傷を負わせた。宇宙船の制御機器にも損傷を与えたようだ。宇宙船が異常に振動した。

「せ、船長!ワープアウトします!」

プラトンが体中に焼けどを負いながらも必死に宇宙船を立て直そうと制御パネルにしがみつきながら叫んだ。

「アリストテレス!転送ビームでこいつを宇宙空間に叩き出せ!」

ソクラテス船長が叫んだが、アリストテレスはまだ、立ち直っていなかった。

一方、真弓は何とか、立ち直り、形成不利と見て、一旦司令室から脱出しようと走り出した。もし、生身のまま文字通り素っ裸で宇宙空間へ飛ばされたら、そのまま死んでしまう。真弓は明日香と健吾の後から突入して来たアンドロイド達を突き飛ばし、廊下へ走り出た。

アリストテレスは制御盤を操作してなんとか船内を逃走する真弓を転送ビームに捕らえようとした。一旦宇宙空間に放り出してしまえば、後は核爆発を起こそうが何の問題もない。しかし、真弓の動くスピードは思いの他速く、アリストテレスが転送ビームの座標をセットするよりも早く移動してしまうのだ。間違って、何体もの関係のないアンドロイドや、たまたま、転送ビームの照射を浴びた宇宙船の備品が宇宙空間に放り出された。

「船長大変です!この宙域は惑星ゴルゴーンの近くです!」

パイロットのプラトンが叫んだ。

「なんだと!」

ソクラテス船長も青ざめた。惑星ゴルゴーンとは機械生命体の支配する惑星で、ネオガイア星人とは敵対関係にある。

「おい、アリストテレス。まだ、あいつを放り出せんのか!」

「それが・・すばしっこくって・・」

真弓は必死で逃げていた。生き延びるためには、転送ビームで生身のまま宇宙空間に放り出される前に、この宇宙船に搭載されている小型艇を奪って、脱出するしかない。格納庫を探しているうちにたまたま生体実験室に捕らえられていた、若い女性を助け出した。女性の名は杉村彩子、22歳の看護婦だった。まだ、生体実験は受けていないらしく、捕獲された時のままの勤務先の病院の白衣を身にまとっていた。真弓は彩子を連れて、宇宙船の格納庫へたどりつくと、一機の宇宙偵察機に飛び乗った。操縦の仕方はグレイの催眠教育で習得している。真弓は格納庫のエアロックを、宇宙偵察機に搭載されていたエネルギー砲で強引にぶち破ると、宇宙空間へと飛び出した。

宇宙偵察機は急速にネオガイア星人の調査船より遠ざかっていった。ソクラテス船長はじめ、乗組員達はほっとした。

「追わなくていい。放っておけ。それよりも早く、この宙域から脱出するんだ」

「了解」

船長が事の次第を本国の宇宙科学省に連絡すると、調査船は損傷も軽かったため、そのまま、地球へ戻って、実験を続けることになった。地球へ向かう帰途、不可抗力とはいえ、拡散ビーム砲の暴発によって、司令室と乗組員達を傷つけた戦闘用サイボーグ明日香は制裁を受けることになった。拷問室に全裸で大の字に貼付けにされた明日香は、ソクラテス船長、プラトン、アリストテレスの3人に代わる代わる殴られた。明日香が真弓との戦闘で被った負傷は応急手当されている。3人はここ何日間かに渡って味わった恐怖と屈辱感から噴き上がる怒りをぶつけ、明日香の体の最後の生身の部分である顔面と胴体を執拗に痛めつけた。

「なんてことしてくれたんだ。お陰で体中火傷だらけだ」

アリストテレスが明日香の顔面を何発も殴り、明日香の口の端から血が流れた。過去の戦闘の傷跡だらけである腹にも容赦のないパンチが浴びせられ、さすがの明日香も苦痛にうめいて胃液を吐き戻した。プラトンが明日香の股間に手を伸ばし、生身のまま残っているクリトリスを思いっ切りひねり上げた。

「このまま、お前のクリトリスをひねり潰してやろうか」

プラトンが心底、腹立たしげに言った。

(い、痛いっ!)

明日香は激痛を感じたが、サイボーグ3原則第1条でネオガイア星人を攻撃することは禁じられており、どんな仕打ちを受けても我慢するしかなかった。

「戦闘用サイボーグにクリトリスはいらねえだろうが」

プラトンは更に指先に力を込め、とうとう、最後にプチリと音を立てて明日香のクリトリスをひねり潰してしまった。プラトンの手の中に血と肉が飛び散った。

(うぎゃああ!)

明日香は心の中で絶叫した。苦痛に悶えながら、明日香は、宇宙人達に誘拐されてから次第に破壊され、機械に置き換えられていく自分の肉体がどうしようもなく悲しかった。その後、明日香は3時間に渡って、暴行を受け、元国際線スチュワーデスであった美しい顔は腫上がり、生身の部分である胴体と左足も痣だらけになって、あばら骨も何本か折られていた。

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